映画「劇場」

原作:又吉直樹
監督:行定勲
主演:山崎賢人、松岡茉優
又吉さんの原作の物語はまだ一度も読んだ事も見た事もなかったので、
先入観などはなしにこの映画を見ることができたと思いますが、いい映画でした!
行定監督の過去の作品は好きな映画ばかりですが、
金城一紀さん原作の「GO」に並ぶくらいに「劇場」も良かったと思います。
あらすじをここでざっくり話すと、
「主人公は自らが立ち上げた劇団の脚本家兼演出家を担うが、全く芽が出ず周りからも酷評され続けているが、その生活から抜け出せずにいる演劇馬鹿な青年。ヒロインは女優になる事を夢見て田舎から上京し、服飾の大学に通う天真爛漫な明るい性格の女の子。
ふたりは偶然出会い恋に落ちて一緒に暮らし始める。お互いの夢に寄り添うようにふたりは距離を縮めていくが、徐々に現実と理想との間での葛藤や焦りなどからお互いの存在が疎ましくなっていきだんだん心が離れていく___」
典型的なダメ男と、ダメ男をより駄目にしてしまう女の子のふたりのお話。
又吉さんが影響を受けているかはわからないですが、これは現代版の人間失格の太宰治ですね。
会ったことはないけどどこかにこーゆー人いるよねって思えるような人物と背景設定だったり、
あと日本映画っぽいというかリアリティのある会話の言葉のやりとりだったりが感情移入しやすくてとても良かった。誰しもが過去に経験した事のある感情を思い起こすような場面があるはずだと思います。
途中までこれは感動とかなく終わるかなーとか思っていたらラストシーンがすごく感動的でした笑
又吉さんの原作の物語が映画化したら次も間違いなく見ます!今後も期待です。
Hayashi Toshiyuki
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